日次レポート対象期間: 2026年7月13日·公開: 2026-07-14·研究・知見トップへ

2026年7月13日、KumaWatchが収集した国内のクマ関連情報は143件に上った。このうち123件は報道機関のURL付き情報であり、自治体等からの公式情報は確認されなかった。当日は人身被害に関するキーワードを含む報告は0件であったが、奈良県と長野県で計2件の駆除事案が確認された。また、市街地やその近郊での目撃も4件報告されており、人とクマの生活圏が近接している状況が浮き彫りとなった。本レポートでは、当日の出没事案を分析し、地域ごとの傾向とリスクについて考察する。

主要事案:駆除及び都市部・観光地での出没

駆除事案

奈良県東吉野村では、住宅の倉庫内に侵入したクマ1頭が緊急銃猟により駆除された(※1, ※2)。この事案は複数のメディアで報じられており、地域社会に与えた影響の大きさがうかがえる。また、長野県塩尻市でも、畑の果樹園付近に設置された箱わなにかかったクマ1頭が駆除されている(※3)。これらの事案は、農地や家屋周辺にクマが出没した際、人的被害を未然に防ぐための最終的な措置として駆除が選択されている実態を示している。

都市部および観光地への接近

人口集中地区やその周辺での目撃も相次いだ。岩手県盛岡市では、住宅地の路上を成獣1頭が移動しているのが目撃された(※4)。宮城県仙台市では、市街地を流れる七北田川の河川敷で子グマが確認された(※5)。秋田県秋田市でも、市道を移動するクマが通行人によって目撃されている(※6)。さらに、観光地での出没も目立ち、栃木県日光市では世界遺産「日光の社寺」の玄関口である神橋付近で目撃情報があった(※7)。群馬県中之条町の四万温泉では、温泉街の近くに子グマが居座る事案も報告されており(※8)、観光客とクマとの不意の遭遇リスクが懸念される。

地域別動向

都道府県件数ソース内訳 (news / その他)
秋田県2525 / 0
北海道1919 / 0
栃木県158 / 7
新潟県148 / 6
岩手県1010 / 0

北海道・東北地方

北海道では19件の出没が報告され、根室市、旭川市、千歳市など道内広域で確認された。特に旭川市の突哨山では散策路を歩くクマが目撃されており(※9)、アウトドア活動における注意喚起が必要である。東北地方は合計56件と全国の約4割を占め、最も出没が集中した地域となった。秋田県が25件と突出しており、秋田市寺内など市街地に近いエリアでの目撃が複数報告された(※6)。岩手県では盛岡市の住宅地での目撃(※4)のほか、雫石町の和菓子工房にクマが侵入し菓子を食べるという食害事案も発生した(※10)。

関東地方

関東地方では24件が報告され、栃木県が15件と大半を占めた。特に日光市では神橋付近(※7)や湯元(※11)など、観光エリアでの目撃が相次いでいる。群馬県でも7件が確認され、中之条町の四万温泉(※8)や長野原町など、山間部の観光地や集落での出没が報告された。埼玉県秩父市の三峰でも登山道での目撃情報があり(※12)、夏の登山シーズンにおける警戒が求められる。

中部地方

中部地方も24件と関東地方に並ぶ件数が報告された。新潟県が14件と最も多く、妙高市のペンション付近(※13)や糸魚川市(※14)などで目撃されている。長野県では塩尻市での駆除事案(※3)に加え、小諸市でも山沿いでの目撃が増加しているとの情報があった。静岡県富士宮市では、JR身延線の沼久保駅付近でクマらしき動物が目撃されるなど(※15)、交通機関の周辺にも出没している。

近畿・中国地方

近畿地方では8件、中国地方では8件が報告された。近畿地方では奈良県東吉野村の駆除事案(※1)が主要なものであった。中国地方では、山口県で5件の出没が確認され、国道(※16)や県道(※17)を横切るクマの目撃が続いている。島根県浜田市(※18)や江津市でも国道や農道での目撃があり、車両との衝突事故のリスクも示唆される。四国・九州地方からの報告はなかった。

リスク評価

7月中旬は、クマの繁殖期が終わり、秋の主食であるドングリなどの堅果類が実るまでの食料が乏しくなる「サマーギャップ」と呼ばれる時期にあたる。この時期、クマは食料を求めて行動圏を広げ、人里の農作物や果樹、さらには生ゴミといった人為的な食料源に誘引されやすくなる。岩手県での和菓子工房への侵入事案(※10)は、クマが人の生活圏にある食料を積極的に狙っていることを示す象徴的な事例と言える。

盛岡市、仙台市、秋田市といった都市部での目撃や、日光、四万温泉といった観光地での出没は、人とクマの活動域の重複が常態化しつつあることを示唆している。特に、単独で目撃された子グマ(※5, ※8)は、近くに母グマがいる可能性、あるいは親とはぐれて食料を求めている可能性があり、予測不能な行動をとることがあるため特に注意が必要である。人身被害の報告はなかったものの、全国的に出没件数は高水準で推移しており、駆除事案も発生していることから、人とクマとの緊張関係は高まっている。夏場のレジャーや農作業で山間部に入る際は、音の出るものを携帯する、複数人で行動するなどの対策を徹底し、最大限の警戒を続ける必要がある。

参考文献

  1. 緊急銃猟によりクマ1頭を駆除 (奈良県東吉野村) — news
  2. 倉庫内にいたクマを緊急銃猟で駆除 (奈良県東吉野村) — news
  3. 箱わなにかかったクマを駆除 (長野県塩尻市) — news
  4. 住宅地の路上を成獣1頭が移動 (岩手県盛岡市) — news
  5. 七北田川の河川敷で子グマ目撃 (宮城県仙台市) — news
  6. 市道にクマ、通行中の女性目撃 (秋田県秋田市) — news
  7. 日光の社寺「神橋」近くで目撃 (栃木県日光市) — news
  8. 温泉街近くに子グマが居座る (群馬県中之条町) — news
  9. 突哨山の散策路を歩くクマ1頭 (北海道旭川市) — news
  10. 和菓子工房に侵入、菓子を食う (岩手県雫石町) — news
  11. 湯元でクマ出没 (栃木県日光市) — news
  12. 三峰でクマ出没 (埼玉県秩父市) — news
  13. ペンション付近でクマの目撃情報 (新潟県妙高市) — news
  14. 島道でクマ出没 (新潟県糸魚川市) — news
  15. 沼久保駅付近でクマらしき目撃 (静岡県富士宮市) — news
  16. 国道で体長約1メートルのクマを目撃 (山口県山口市) — news
  17. 県道を横切るクマ1頭目撃 (山口県萩市) — news
  18. 弥栄町三里でクマ出没 (島根県浜田市) — news
  19. 病院側へ道路を横断する1頭 (青森県青森市) — news

監修・編集
執筆
AI(大規模言語モデル)による情報集約
監修
獣医工学ラボ(リサーチコーディネート株式会社)
対象期間
2026年7月13日
公開日
2026-07-14
最終更新
2026-07-14
データ範囲
KumaWatch sightings.json (内部集計データのみ)

本記事は、KumaWatch が収集した出没データを LLM が分析・文章化した内容を、獣医工学ラボの獣医師が確認・編集の上で公開しています。事実関係に誤りを発見された場合は contact@research-coordinate.co.jp までご連絡ください。