日次レポート対象期間: 2026年9月4日·公開: 2026-09-05·研究・知見トップへ
都道府県別の出没件数2026年9月4日
北海道
16
京都府
13
島根県
9
福井県
6
秋田県
6
富山県
5
岩手県
4
山口県
3

ほか 9 県で計 13 件

期間内の合計 75 件(くまウォッチ収集データに基づく集計・単位: 件)

2026年9月4日、くまウォッチが観測した国内のクマ出没関連情報は計75件であった。都道府県別では北海道が16件と最も多く、次いで京都府が13件、島根県が9件、福井県と秋田県が各6件と続いた。情報源の内訳は報道機関からの情報が55件と大半を占め、自治体等からの公式情報は確認されなかった。当日は人身被害につながる事案は報告されなかったものの、「都市部」関連のキーワードが一致する事案が2件、「捕獲・銃猟」に関連する事案が6件確認されており、人とクマの距離が接近している状況がうかがえる。

主要事案の分析

京都府舞鶴市における市街地近郊での親子グマ駆除

本日最も注目すべき事案は、京都府舞鶴市の住宅地で発生した親子グマの駆除である。民家の軒下や縁の下にクマ2頭がいるとの情報が複数寄せられ、最終的に駆除された。一部報道では1頭が逃走したとの情報もある(※1, ※2, ※3, ※4, ※5)。住宅地という人の生活圏の核心部で、日中に親子グマが長時間にわたり潜んでいた事実は、地域社会に大きな不安を与えた。この事案は複数の報道機関によって報じられ、高い関心を集めた。捕獲・銃猟キーワードに一致した6件の多くは、この事案に関連するものとみられる。

都市部・工業団地への出没

山形県河北町の谷地工業団地でクマ1頭が目撃された(※30)。工業団地は、山林と市街地の中間に位置する緩衝地帯(バッファゾーン)であることが多いが、同時に多くの人が活動する産業エリアでもある。このような場所への出没は、従業員の安全確保の観点から重大なリスクとなる。都市部キーワードに一致した2件のうちの1件と考えられ、クマの行動範囲が従来の山林から、人間が開発したエリアへと拡大していることを示唆している。

地域別の動向

北海道

16件の出没情報が報告され、全国で最多となった。岩見沢市毛陽町や函館市見晴町で痕跡が確認されたほか(※13, ※17)、西興部村上藻、遠軽町生田原安国、新冠町西泊津など、道内広範囲で目撃情報が相次いだ(※14, ※15, ※16)。北海道ではヒグマの生息域が広く、農地や市街地周辺への出没が常態化している地域もあり、引き続き広域での警戒が必要である。

東北地方

秋田県で6件、岩手県で4件、青森県で2件など、東北各県で出没が確認された。秋田県では由利本荘市、羽後町、鹿角市、小坂町と広範囲で目撃や痕跡が報告されている(※24, ※25, ※26, ※27, ※28)。岩手県では北上市や紫波町で目撃情報があった(※20, ※21, ※22, ※23)。宮城県大和町(※35)や青森県東通村(※18)でも出没しており、東北地方全域でクマの活動が活発化している状況である。

中部地方

福井県で6件、富山県で5件、三重県で2件の報告があった。福井県では南越前町、越前市、坂井市で相次いで目撃情報が寄せられた(※19, ※20, ※21)。富山県では立山町や富山市で目撃や痕跡が確認されている(※6, ※7, ※8, ※9)。また、三重県熊野市ではクマが養蜂箱を破壊する農業被害が発生しており(※29)、人里の食資源への誘引が被害を誘発している可能性が考えられる。

近畿・中国地方

近畿地方では京都府の13件が突出しているが、その多くは前述の舞鶴市の事案に関連する複数の報道とみられる。兵庫県でも豊岡市や姫路市で出没が報告された(※32, ※33)。中国地方では島根県が9件と多く、益田市や雲南市での目撃が中心である(※10, ※11, ※12)。山口県では国道上での目撃情報(※18)や、梨園での食害が報告されており、交通や農業への影響も懸念される状況である。

リスク評価

本日時点でのリスク評価を以下に示す。

  • 季節要因:9月上旬は、クマが冬眠に備えて栄養を蓄えるため採食活動を活発化させる「秋の行動活発期」にあたる。餌を求めて行動範囲が広がり、人里への出没が増加する傾向がある。今後、秋が深まるにつれてこの傾向はさらに強まる可能性がある。
  • 餌資源:自然界の餌資源(堅果類など)の状況は本データからは不明だが、三重県での養蜂箱被害や山口県での梨園での食害など、農作物への被害が報告されている。これは、クマが人里にある栄養価の高い餌に強く誘引されていることを示唆しており、自然界の餌不足の可能性も否定できない。
  • 人口圏接近度:京都府舞鶴市の住宅地での駆除事案や、山形県河北町の工業団地への出没は、人とクマの生活圏の重複が深刻化していることを示す象徴的な事例である。これらの事案は、偶発的な遭遇から人身被害へと発展するリスクを内在しており、極めて危険な兆候と評価できる。
  • 総括:全国で75件という高い水準の出没が確認され、特に北海道、京都府、島根県で活動が活発である。人身被害の報告はなかったものの、市街地や住宅地への接近が顕著であり、潜在的なリスクは非常に高い状態にある。地域住民や行政は、出没情報を注視し、ゴミの管理や不要な柿などの除去といった予防策を徹底することが急務である。

参考文献

  1. 京都府舞鶴市、住宅軒下に親子グマ2頭駆除 — news
  2. 京都府舞鶴市、親子グマ駆除住宅付近で目撃 — news
  3. 京都府舞鶴市、住宅の縁の下で親子クマ2頭を駆除 — news
  4. 京都府舞鶴市、民家軒下の親子グマ2頭を駆除 — news
  5. 京都府舞鶴市、民家の縁の下で親子クマ2頭を駆除、1頭は逃走中 — news
  6. 富山県立山町でクマ1頭の目撃情報 — news
  7. 富山県立山町石坂でクマ出没の可能性 — news
  8. 富山県富山市八尾町深谷の田園地帯で痕跡確認 — news
  9. 富山県立山町でクマ1頭の目撃情報 — news
  10. 島根県益田市黒周町でクマ出没 — news
  11. 島根県益田市美都町板井川でクマ出没 — news
  12. 島根県雲南市掛合町多根下多根でクマ出没 — news
  13. 北海道岩見沢市毛陽町でクマの出没痕跡 — news
  14. 北海道西興部村上藻でクマ出没 — news
  15. 北海道遠軽町生田原安国でクマ出没 — news
  16. 北海道新冠町西泊津でクマ出没 — news
  17. 北海道函館市見晴町でクマの出没痕跡 — news
  18. 山口県萩市、国道上でクマ1頭目撃 — news
  19. 福井県南越前町河野でクマ出没 — news
  20. 福井県越前市春日野町でクマ出没 — news
  21. 福井県坂井市三国町安島でクマ出没 — news
  22. 岩手県北上市和賀町後藤1地割でクマ出没 — news
  23. 岩手県紫波町高水寺でクマ目撃情報 — news
  24. 秋田県由利本荘市小栗山でクマ出没 — news
  25. 秋田県羽後町林崎槻の前でクマ出没痕跡 — news
  26. 秋田県鹿角市十和田大湯湯ノ岱でクマ出没 — news
  27. 秋田県羽後町軽井沢隠里でクマ出没 — news
  28. 秋田県小坂町荒谷道作でクマ出没痕跡 — news
  29. 三重県熊野市、クマが養蜂箱破壊、目撃情報も — news
  30. 山形県河北町、谷地工業団地でクマ1頭目撃 — news

監修・編集
執筆
AI(大規模言語モデル)による情報集約
監修
獣医工学ラボ(リサーチコーディネート株式会社)
対象期間
2026年9月4日
公開日
2026-09-05
最終更新
2026-09-05
データ範囲
くまウォッチ sightings.json (内部集計データのみ)

本記事は、くまウォッチが収集した出没データを LLM が分析・文章化した内容を、獣医工学ラボの獣医師が確認・編集の上で公開しています。事実関係に誤りを発見された場合は contact@research-coordinate.co.jp までご連絡ください。